タイトルミニ

カバ最強説

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カバって最強の動物らしいよ!
カバってどう猛なんでしょう?
という話を何度聞いたでしょうか。
メディアの力はそれほど大きく、恐ろしいものだと感じる瞬間です。

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カバファンにとってこの表現はとても悲しいものです。
確かにカバの運動能力は優れています。
しかし、それと最強であることやどう猛であることは全く別の問題です。
なぜそう言われているのか、考えたことがありますか?

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自分の家に他人が入ってきたら誰でも怒るでしょう?
カバが縄張りに入った相手を必死に追い払うのは
私たち人間とまったく同じ気持ちなのです。

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カバはとても臆病な動物です。怖がりなのです。
仲間同士で戦うことを避けるために、大きく口を開けた方が勝ち!
というルールを持っているくらい、戦いを嫌う平和な動物なのです。
怖い!と感じたらすぐ水に潜る。
耳を閉じて目を伏せ鼻先だけを水に出して呼吸する。
僕たちは戦うつもりはないよというアピール。
戦うくらいなら我慢してそれをやりすごす。
それほど臆病な動物なのです。

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縄張り意識が高いのは怖がりの証拠。
ギリギリまで我慢して、それでも相手が侵入したときにだけ
すべての力を使って必死に仲間を守るのです。

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アフリカで人を一番襲うのはカバ。
どうしてか、考えてみましょう。
カバは怖がりなため比較的安全な夜にごはんを食べに陸に上がります。
暗闇の中、フンによるサインポストを目印に草原まで歩き続けるのです。
それを知らず、闇に迷い込んだ人間。
暗闇で急に人間が現れたらどうでしょうか?

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驚いたカバは必死に戦うでしょう。

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ゾウは賢いから気をつけなければ!と思われる一方、
カバはその大きさや日中の生活ゆえに
ゆったりとした動きしかできないと思われがちです。
そこに人間の油断が生まれます。
しかし、彼らの運動能力は非常に発達しているのです。
巨大な体を支える骨はがっしりとし、
短く見える脚もその骨は実に立派で
目に見えているのは一部分です。
水中でも陸上でも生きていくための力を備えた動物です。
なによりあの重さを支えているのですから、
その力は想像をはるかに超えます。

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牙と呼ばれる犬歯は伸び続けるのを避けるために
上下でこすれることによって長さを保ちます。
これは常に先端が研がれた状態であることも示しています。

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「窮鼠猫をかむ」

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驚いたカバが使うのはもちろんこの牙。
常に研がれているのですから強力な武器になるわけです。

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優れた力を秘めていることは間違いありません。
しかし、彼らは自分たちの意思で
凶暴であったり最強であるわけでは決してないのです。
カバは平和を望んでいること
やさしく大人しい。とても穏やかな動物なのです。

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どうか皆様、カバの優しさを知ってください。
きっと彼らも応えてくれるはずです。
動物園であえる安心しきったカバたちの
あの優しい目を見れば、きっと信頼できるでしょう。

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